Carly

裸足になってのCarlyのレビュー・感想・評価

裸足になって(2022年製作の映画)
4.1
アルジェリア、ひとりのダンサーの女性。
母の為にと賭け事に赴き、逆恨みによって身体の自由と声を失う。彼女の声にならない悲しみと怒りが画面越しに伝わってくる。屋上での陽光を受けながらのダンスがどこまでも美しく、力強い。
内戦、テロ、宗教-さまざまな柵を抱えるアルジェリア。この国ではひとりの女性が自身のアイデンティティを表現することも、自由に暮らすことも難しい。そんな窮屈な世界から飛び出した友人、残って生き様を見せつける道を選んだ彼女。二人の生き方は対称的ながら、互いに思い合う姿はとても素晴らしく、だからこそ涙を堪えられなかった。
コーダのトロイ・コッツァー氏が参加している作品だけあって、手話のシーンはすごく自然で一気に引き込まれてしまう。彼女のダンス、その表現力にも魅了される。公開されたらまた観に行く。
Carly

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