みどり

裸足になってのみどりのレビュー・感想・評価

裸足になって(2022年製作の映画)
3.7

バレエダンサーを夢見ていたフーリア
ある日階段から突き落とされ大怪我を負ったことにより夢を奪われ、恐ろしさから声がでなくなってしまう
命があってよかったと言われるも、言うことを聞かない自分の身体を見るたびに打ちひしがれる

そんな時にリハビリ施設で出会ったのは
心に傷を抱えた人たち
ふと音楽が流れてきた時、
自然と身を任せるように身体が動く
フーリアにとって、ダンスが身近でかけがえのないものだとわかるポスターのシーン、とてもすきだった

内戦終結後のアルジェリアの情勢がまだまだ不安定とはいえ
被害者に対しての警察の態度のひどさには驚いた
女性たちの生きづらさ、不自由さ
それでも声が出ない分、踊りで解放していくようだった

ただ前向きになれるだけの作品ではなくて
彼女たちの踊りが闘いそのもの
まだ続いていくその先へと思いを踊りに込めて。
冒頭でお堅いクラシックダンスを踊っていたフーリアが
女性たちと通い合い、ラストは自分たちにしか分からない表現で踊る変化がうれしくて、力強い。

太陽はいつも、見守ってる。☀️
みどり

みどり