ジョナス・メカスが、フルクサスの創始者ジョージ・マチューナスの生涯の断片を記録した作品。 モンテヴェルディの合唱曲「ゼフィーロ・トルナー」が流れ、マチューナスについて書かれたメカスの日記の朗読が読み上げられるなか、1952年にマチューナスとその家族たち、フルクサスでのイベントやパフォーマンス、友人であったアンディ・ウォーホルやオノ・ヨーコ、ジョン・レノンやナム・ジュン・パイクたち、結婚、そして死の三日前にボストンの病院で捉えたマチューナスの姿が映し出される。 This is not a film/メカスの撮影対象である人物像は、ここでも早いカットの断片的な映像で描写されるため、16mmフィルム映像から読み取ることを拒否するかのよう。手紙の朗読を、手紙の内容とは無関係かに見える風景にオーバーラップする手法はシャンタル・アケルマンの作品とも重なる。