まず企画(原作も映画も)の志は、本当に素晴らしいなと思った。
戦争/特攻兵というテーマを、恋愛を入り口にすることで、若い方たちにもインプットすることを狙ったのだと思う。
その上で、面白くなかった…。
多くのツッコミどころには目を瞑るとして、1番乗れなかったのは、戦争×恋愛のバランス感覚が微妙だったこと。
戦争や特攻兵に関する描写は、当時の人々の心情面も含めて解像度が高く、かなり本格的だったと思う。
ただ、そこに掛け合わさる恋愛要素がティーン向け過ぎるのがかなりネックだった。
まあこの映画がターゲットする層じゃなかったと言ってしまえばそれまでだが、メインである百合と彰が王道少女漫画的展開を辿りすぎて人格に魂を感じなかった。(むしろ周辺人物の方が生き生きとしていた)
戦争×恋愛って相性抜群だと思っていたけど、「愛」は良くても「恋」だと微妙なのかもしれない。