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哀れなるものたちのぺーのレビュー・感想・評価

哀れなるものたち(2023年製作の映画)
4.1
映画 哀れなるものたち(2024)イギリス.アメリカ.アイルランド/141分/R18+
監督 ヨルゴス・ランティモス
脚本 トニー・マクナマラ
主演 エマ・ストーン マーク・ラファロ
   ウィレム・デフォー
原作 アラスター・グレイ
音楽 イェルスキン・フェンドリックス

今年の新作映画初劇場鑑賞。
ヨルゴス・ランティモス監督作品は過去に【聖なる鹿殺し】を鑑賞。
前々から公開をずっと待っていた作品を公開当日に観れた。
身投げした、子供を腹に身篭った女性の脳に胎児の脳を移植したというぶっ飛んだ設定で進む物語。
美術の小道具も大道具も衣装も、撮影構図もカラーグレーディングも綺麗でどこかレトロさを感じる、世界観も素敵。
でもそんな世界の中で、1人の女性の成長を描いていた。
死体の目玉をぐちょぐちょナイフで刺したりチンチン引っ張ってた脳が幼いベラがオナニーやセックスで徐々に大人の世界へと踏み入れ次第に周りの醜い男たちを論破する様がスカッとする。
生前のヴィクトリアが成し遂げなかった戦地のクズ旦那を、娘のベラがヤギと化かしたのはナイスすぎた。
クスッとしたりエロかったり、ここまで描けてるのすごいな。
束縛からの解放を冒険として表現していた。
ゴッドとマックス、最後まで観たらいい人たちだったな......。ゴッドやべぇけど。
貧相な死んだ子供たちを見て絶望して救おうとして、ゴッドと同じように医者になる夢を持つのがロマンチックだな。
パリの下りが少し飽きるけどそれ以外は胸に響くのは間違いないかもね。
マックスがカエルをの手に乗せたままベラがバチンと叩いて潰したシーンキモかった。
観る前に他の人のレビューでフェミニズム映画って言われててなんだよクソ映画かよ畜生って思ってたけど全然そんなん感じなかった。フェミニスト苦手だけど、女性が好きな男性を選ぶ権利とか、女性が好きだと思った男性と結婚するっていう素敵なモンだった。
世界を変えたい女性として扱われていたけど、乙女のような心もうかがえた。
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