評判通りの力の入る大作。満足した！
自殺した女性にその胎児の脳を移植するという、メチャクチャな手術によっって生き返ったベラ。脳は赤ちゃんから成長していく過程をエマ・ストーンの大迫力の演技で魅せている。手術した天才外科医ゴッドウィン、助手のマッキャンドルスの愛を受けながらものすごい速度で成長する。
性の目覚めから、さすがにR18というかなり過激描写も続くが、ダンカンとの駆け落ち、各所の旅、娼婦としての経験と目まぐるしい。
ゴッドの死が間近になり、マッキャンドルスと結婚、と思ったら、元夫が現れ、なぜ彼女が死を選らんたのかが明らかになってくる。
すっかり成熟した彼女はその能力を発揮していく。
運命に振り回された彼女、許されない手術も許した二人のつながり。
怪物のような様相のゴッドもまた過酷な運命とともに歩んだ人生だったのだ。
破滅したダンカン、救命とともに復讐の手術をされた元夫、ブラックコメディも満載だ。
とにかくエマ・ストーンの演技がすごい。体は大人のまま乳児から成熟した大人まで、知識と経験を得るごとに変わっていく姿がそのままに表現されている。人間はその本能にどのように学んだこと吸収していくのか、まさに実験を見ているようでもある。
全編通じて芸術的。白黒とカラーの切り替わりもベラの視点を反映しているようでもある。景色も芸術品も効果的に散りばめられてその映像美を紡いでいる。
すごい作品を観た。でも立派なR18なので注意。
