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哀れなるものたちのmiwonukuのレビュー・感想・評価

哀れなるものたち(2023年製作の映画)
3.9
社会の秩序やルールに縛られずベラは自分で選択し自分の判断で前に進み成長していく。ただ、単純な成長物語としての晴々なプロセスでない、なぜか。
なぜ性行為が軸にあるのか?
快楽として純粋に好きな行為が男から束縛され囲われる理由となり、その後娼婦としては相手を選ぶ権利はなく選ばれる立場にあり前戯もない雑な行為に目を背けたくなる。それでも彼女はその行為を好きなものとしてお金を稼ぎ、知恵や知識をつけ、囲おうとする男性たちから自分の意思で離れていく。
まだまだ変わらない今の社会への皮肉か提言を込めた超リアルな成長物語なのか?あれほどに多い性行為シーンを楽しいものとして見れないのは、愛がない性行為を社会の中での女性の弱さに紐づけてしまうような感覚を自分が意識的に持ってしまってるからなのか?そのおかしさを刺してきているのか。
難しい。考えてる。。。
惚れ惚れするほどの衣装やビジュアル、セット、最後のクレジットまで最高感激でした。
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