すー

哀れなるものたちのすーのレビュー・感想・評価

哀れなるものたち(2023年製作の映画)
4.5
とんでもない映画だった。ヴィンセントギャロとサイバーパンクを合わせたような映像と心情を事細かに反映する音楽にMナイトシャラマンが得意とするような得も言われぬ気持ち悪さが相まって今までにない映画体験が出来た。ストーリーとしては事前にメアリー・シェリーのフランケンシュタインを読んでおくとより理解度と面白さが増すが、この映画をただ単にフェミニズムを通して理解するのは勿体無い。ラストではミッドサマーに似た胸糞を超えた解放感が味わえる。絶対に初めてのデートで観る作品ではないし、かと言って一人で観るのも余韻に圧倒され過ぎてしまうようで難しい。とにかく、近年はハリウッドやオスカーでの間違った人種主義が落ち着いてきて、こういった作品性の高い映画が評価され始めたのは嬉しい限りだ。
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