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哀れなるものたちのmichiのレビュー・感想・評価

哀れなるものたち(2023年製作の映画)
4.0
語彙の獲得と自立心が連動していた。知は力なのだと改めて思う。知によってこれまで見えなかった部分が見えるようになり、それはめちゃくちゃ傷つくことだけど、それでも何も知らないバカでいたかったとは思わない。「都合のいい女」でいさせようとする奴らを野放しにはしない。
原本がどんなニュアンスで話しているのかを自分で分かりたいという気持ちになって、もっと英語できたらなあと思った。(熱烈ジャンプって翻訳は好きだった)
あと性欲というもののエネルギーに圧倒されてしまった。性欲は知とは全然別のフィールドのものなのに、誰かと交際する時には同じところに束ねないといけないというか、突き詰めれば正体は性欲(と、それに由来する動物的な独占欲)なのに「これは愛です」のかたちにしなきゃいけないみたいなところあるよなとか思って、それが通用しない奔放なベラとのコントラストも相まってちょっとズーンとした。
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