mai

哀れなるものたちのmaiのネタバレレビュー・内容・結末

哀れなるものたち(2023年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

私はね!これを1年前からずっっっっと楽しみにしてたの!指折り数えてこのヨルゴス様の作品を観るのを楽しみにしてたの!!
こんなにも狂っててずっと滑稽で、でも衣装、美術、音楽、出演者の演技がトップレベルですべての芸術が最高にマッチしていた。エンドロールまで芸術的なの。オシャレなの!
最初のベラが子どもで精神の不安定さを音楽で表していたとこもよかったし、セックスを経験してからカラーになるとことか分かりやすくて良い。
ずっと異常なのにそれぞれの登場人物から発せられた胸に刺さる言葉も沢山あってメッセージ性も高い。
正しくは覚えてないんだけど、「成長する喜びを"生"の中で学ぶことができたからあなたを許す」(「"生"は魅惑的だからあなたを許すけど、嘘や狡猾は良くない」って2回目の鑑賞で言ってたのが分かった)、「男も女もそれぞれの状況で成長する」、ゴッドが亡くなる直前「父親から厳しくされたことも今なら分かる」みたいな感じの会話をするシーン、台詞が印象的だった。
女性として成長していく過程を性描写とともに表現しつつ、こんな風に強く真っ直ぐ"改善しながら"生きていかねばという気持ちにさせられた。
ベラの言葉が稚拙だったのが段々語彙力が上がり知的な会話をするようになり、歩き方や思想も最後の方は全く別人になっていたとこも、正しく階段を登ってきた一人の女性を表している気がした。
男性たちとの出会い、経験が主にベラの成長に寄与してて、それらの経験から何を感じてどう学習するかで、プラスにもマイナスにもなりうるんだと思った。人生1回しか無いのだからどうせなら全てプラスになるように自分の中に吸収していきたい。
あらゆる経験から強く賢く、なりたい自分に近づける女性でありたいとベラに教えてもらった。
あとダンカンのクソ男っぷりも抜群に良かった。笑 クソ男はやっぱりしぶといんだな!とかどうでもいい事も学んじゃった🤟「俺に本気になっちゃいけないぜ。キリッ」って自分で一線引いたくせに、手に入れられないと分かってからがしつこいところが「哀れなるものたち」って感じ🤟
ラストシーンも「うわーーー好きっっ!!」としか言いようがないヨルゴス色満載の終わり方で、最高しかなかった。
いい映画を観た時はいつも自分の語彙力の無さが恨めしくなるね。
余談:楽しみすぎて、公開前にYou Tubeで予告やダンスシーンが配信されてたのをつい観ちゃったんだけど、ダンスシーン何回も観て爆笑しすぎて映画館で笑えなかったの失敗した。てかダンカン笑えるシーンいっぱいあったのに、劇場では誰も笑ってなくて残念だった。ダンスシーンのダンカンの踊り方めちゃうけるから!あれも演技だと思うと天才すぎる。
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