Taka

哀れなるものたちのTakaのレビュー・感想・評価

哀れなるものたち(2023年製作の映画)
4.0
奇々怪々!狂気の連続!
なかなかの問題作かと。

冒頭は奇人変人サーカスの様な雰囲気(実際にアヒル頭の犬とかが屋内を歩いてたり、死体の顔面を刺しまくるなど)で不気味でグロく、不安でしかなかった。(ハズレ作品かも、とさえ思った)

※下の矢印が途切れてから終わりまでは若干ネタバレを含んだレビューになるのでご了承願います。















ベラ自身もその数奇な運命のため言動が突飛で狂っとる。そもそも胎児の脳をその母体に移植、とか倫理的にも狂っとる。
羞恥心や倫理観が欠落して性的快楽を発見したらああも流されるものなのか…猿に自慰を教えたら死ぬまでやってた、という逸話にも似たものなのだろうか?なんだか変にリアル。でも、ベラの直結した欲望とリンクするかの如く、唐突にベッドシーンが始まるのには驚いたが慣れたらこれが滑稽になってた笑 
あと、性器が修正なしなのはたまげた。(オッペンハイマーは上映躊躇したのにこれはアリなのか…日本の映画倫理機構さん、どうなってんねん?笑)

スラム街の死にゆく人々を見たときのベラの反応ですが、あまり映画作品と現実を繋げたくないのですが、各地での戦争紛争で死にゆく人々、子供に対して我々は無力で変わらずに生活している、という現実を不覚にもリンクさせてしまいました。
そんな感じでベラの感情が豊かになっている事に気付いた時はすでに、不気味な雰囲気など気にならなくなっていた。
それどころかベラの魅力にハマっていました。お召し物も素敵ですが、超ロングの黒髪がきれいですね。
なるほど、ベッドシーンが話題に挙がっていたが、ベラのキャラを確定させるには必要なものだったのかもしれません。(基本的に無駄なベッドシーン(特に80年代の無駄な裸の演出)が嫌いです)

結婚してハッピーエンド!…とは行かないのも本作らしいですね。脳移植も最後に活躍(活躍?)しての終劇。

マーベル映画の緑の人たちを含め、周りの演者も良い味出してますね。
モノクロシーンとカラーシーンの区分けの理由を探してたがわからんかった…各考察で教えてもらおう(初見でわかるる人、おるんかよ?)。
もう一度観るか?と問われたら考え込んでしまうけど、観て良かったとは思いました。
ただ、オスカーはオッペンハイマーとかに取ってほしいなぁ。ホワイトウォッシュはどうかと思うが、当作品に受賞させてポリコレやフェミの主張に配慮してますよアピールはせずにガチで選んで欲しい。(昨年の受賞作がアレだけに…ねぇ?笑)
Taka

Taka