蕗

哀れなるものたちの蕗のレビュー・感想・評価

哀れなるものたち(2023年製作の映画)
4.6
哀れなるものとは

ベラとは正反対の、探究心も好奇心も思考力もなく、自分の中の知識や概念だけで完結して、そこから動こうともしないものたちのこと!

フェミニズム映画だって言われてるけど、この映画が伝えてくれることってジェンダーのことだけじゃなくないかな?
独特なアプローチで見る人皆興味持ちやすいし入りやすいから、ベラ(女性)を縛るものからの解放っていうメッセージは分からない人いないと思うけど。

ものすっごくシンプルに、あんたの体はあんたのものだ、どういう風に使ったり楽しんだりしても、誰の許可もいらないし、自分自身で責任取ればいいだけの話なのに、首突っ込む人多すぎない?てメッセージだと思った。
ゴッドが父に実験体にされまくったりゴッド自身も死体とはいえ他人の体を実験体にしてしまうこととか、ベラが娼婦だったことを他人が許すとか許さないとか判断しようとすることとか、が総じて間違ってるよってこと。将軍は論外っす。

本来当たり前のことなのに、マックスがベラに、ベラの体はベラの自由だ(要約)と言った時すごく真っ当に見えたもんなー。
女性が男性に、まるで自分のものかのように口出しされることが多すぎることを可視化してくれてありがたかった。
普段気づかない人、もしくは口出ししてる側はぴんとこない映画なんじゃないかな。


賢くないとみなされる女を好む男は賢い女(自分の言葉を持つ女)がほんとに苦手だよね!
これからもどんどん賢くなってやるぞ〜蹴散らす🎶と思った。
thank you 哀れなるものたち
蕗