アベタイキ

哀れなるものたちのアベタイキのネタバレレビュー・内容・結末

哀れなるものたち(2023年製作の映画)
4.6

このレビューはネタバレを含みます

バカ面白かった。一生忘れられない映画がまたひとつ増えた。全然整理できない。

前半持っていた「うわぁ何を見せられるんだよ」って感情が「あれ、哀れなのって、俺らの方か…?」に着々と育っていく。何が正しくて何が悪いのか訳がわからなくなってくる。「この人はギリまともか?」と思った瞬間、「いやこれを是とする俺は狂ってるのでは?」と思わされる。
前半のベラを見つめる自分の視点が差別と偏見に満ちていることにも気付かされて、映像よりそっちの方が吐き気がした。船で金ドブに捨てちゃうベラは見てて普通にイラつくけど、これに腹が立つ大人の俺って何?と思わされる。
成長したベラは腐った社会構図もフェミニズムも社会主義も乗り越えてどこまでもピュアに一人の人間として自然に成長を続ける。自然に?残酷に?
あーもっかい観たい。

エマストーンの演技はあまりにも最強だった。一生ベラだった。ここまで体張られるとこっちも全力で作品を受け止めたくなる。

あとマークラファロの使い方、100点でした。声出して笑った。