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哀れなるものたちのおはうちのレビュー・感想・評価

哀れなるものたち(2023年製作の映画)
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同監督作の中では分かりやすいカタルシスを充満させて終わるので満足度が高い。新しい日常を獲得して高らかに人生を謳歌する様子が愉快痛快だった。ウィレム・デフォーのスカーフェイスがたまらなく好きだった、彼の生涯についてでもあったラストは中々に感動した。

モノクロパートでは魚眼レンズや広角レンズなどの特殊な画角が頻出していて落ち着きが無かったのは主人公の知能が幼い所以と思った。知性が身に付いていくとモノクロからカラーになって情報量が増えて知能が上がった感覚。後半になるにつれて普通じゃない画角の使用は減っていたと思う。

序盤の魚眼レンズで主人公は自分中心に闊歩しているイメージを貼り付けていたと思う。幼児特有の自分本位な世界を作り上げていたと思う。序盤の方が動的に面白く感じたのは幼児の感じる面白さというのが、動的な物に左右されやすい事を表現していると思った。
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