みそ

哀れなるものたちのみそのレビュー・感想・評価

哀れなるものたち(2023年製作の映画)
3.9

POOR THINGS
人間とは……

邦題との違いが興味深い。

もう一回見たいとはならなかった映画
かなり生々しくて、時々生々しいのでなく、常に息苦しい。
あらすじとレビューはさらっと読んでいたものの、こんな感じのは久しぶりに見たかな
というか、長い。時間も内容もベビー級。
画面的にも、いい意味でコテコテの異空間&異国感で、ああこれがアートなのか…と

少しでも嫌悪感を感じようものなら、芸術ですからと一蹴されそう
途中から長いな、とか重たいなって思ったけど
ファンタジーだから大丈夫!と納得させる事に。

でも、この滅茶苦茶な感じをやってのけた制作側は本当すごい。
モノクロからカラーに切り替えた所も、
ベラの開放的さが伝わってきた。
時々、魚眼レンズ?みたいな撮り方してるのがまた斬新。

映像の合間で何回も何回も、刺さるセリフが出てきて、
それがぐっときて良かった。
意味がある感じがして、改めて言語は色々な事を代弁できる世界共通の(?)人間共通の(?)ものなんだなと…
それが無かったら、ただ生々しい映像美だけだもん。辛い
女性の解放、人権、貧困色々な問題提起をしている映画だったと思う。
ベラが娼婦館にいた時に、女性が男性を選ぶのはどう?とか何度も問題提起したシーンがあった。

最後は殺人とか復讐が入るかなと予想していたけど、覆されてびっくり。
ベラの変わりようにも驚いたし、最初の頃と見返したくなる最後だった。

衣装とか空間作り、とても素敵でした。
船なんかはファンタジー感あるんだけど、
街の雰囲気はリアルなヨーロッパって感じで不思議。

見終わって、どっと疲れてしまった…
あらすじと映画の長さは知ってたけど、
見ないと後悔しそうだったから…
見なければ良かったとも思う映画、時々あるんだよなあ
シェイプオブウォーターも製作会社一緒なのかな?
生々しいファンタジーが苦手なのか、この制作側の作品があれなのか
他も見てみようと思う、元気な時に…
これ、イオンシネマとかでやってたけど、すごいなイオン 客層的に大丈夫か。

体調のコンディション考えて、ずっと見なかった本作だけど、もう終わると知って急いで見に行った映画でした。

館内も人でいっぱいだった。こんな万人受けを狙える映画では無いと思うので、
私と同じで、見て後悔した人は多いと思う。
ギャグシーンで、ご婦人が声出して笑ってて、女の人強…と再確認した。
いや、内容として面白くて笑いを誘うシーンですけど
純粋に笑えないよ!自分の未熟さを実感。
みそ

みそ