みそ

ウーマン・イン・ザ・ウィンドウのみそのレビュー・感想・評価

3.5
幻覚と現実がいききするような映画で、疑問を抱かせたまま進んで行く。

主人公は引きこもりの広場恐怖症、アルコール依存ということもあって、終始錯乱気味。
精神が完全に崩壊すると、こんな不安定な状態になるのかと、ちょっと辛く感じた。
悪い人で無いのだが、覗きで殺人を目撃して、証拠に写真撮影して、というのが常軌を逸しすぎて、主人公の妄想なんだろうなと。
少年イーサンの父役ゲイリーオールドマンの押しの強さもあって、幻覚だったんだなと思っていた。

刑事たちの登場で徐々に、物語が現実を見せるようになり、真相が明らかになっていった。
自分がイカれてたんだ、と悟った時の主人公の笑顔が切なく、超怖かった。
死の直前、謎だった女性がちゃんと存在しての、真犯人登場。なるほどねって感じの展開。

ただ、犯人登場してからの、動機とか背景がサラッとしか説明されず、あっという間に完結。
犯人の豹変ぷりが不気味。最初から結構へんな人っぽさは出ていたが、展開が早かった。

争うシーンや、外に出て吹っ切れたシーンを見るとあっけなく、主人公は精神的にも戦いっぷりも、強かった。。
正しかったと言われて救われただろうな。
ちょっとしたシーンにしか出てこない刑事が意外と物語をまとめていくという。

窓と言えばヒッチコックの裏窓を思い出した。螺旋階段などもヒッチコック風。
監督はファンなのかな。
みそ

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