なぽりん

哀れなるものたちのなぽりんのネタバレレビュー・内容・結末

哀れなるものたち(2023年製作の映画)
4.6

このレビューはネタバレを含みます

マッドサイエンティストによって生き返った、と言うよりかは赤ちゃんの脳みそと入れ替えられたベラの成長のおはなし。

登場人物たちの感情が画面にそのまま現れてるような色使いや歪んだ背景、不思議な建物や衣装はすごく魅力的だった。

自由に生きようとするベラを男たちは自分の欲求を満たすために支配しようとする。
ゴッドは生みの親としての承認欲、マックスは所有欲、ダンカンは性欲、将軍は支配欲…。
自分は自由でベラを手に入れられると思ってる男たちほど、自分の欲求や、マナーや常識に囚われてる。
でもそれは大切な事だと思ってるから簡単には捨てられない…。
哀れってそこにかかってるんじゃないかな。
みんなベラを支配する事には失敗したけど、最終的にはそれぞれ自分の欲から解放されて自由になれたんだからみんなハッピーエンドなんだと思う。無一文になったり、草食べてたりしたけど…笑

ちゃんとみてなかったけど、脳みそを取り出された赤ちゃんの性別はどっちだったんだろう?脳みそがどっちだったとしても関係ないのかな?少しだけレズ描写もあったけどあれは愛だったの?だとしたら男の子…?とか考えてる自分も男・女の常識に囚われてる哀れなるものだね。