哀れなるものたちのalexのネタバレレビュー・内容・結末

満点。映像美、演技、カメラワーク、脚本全てがマッチし、今期最高の映画を生み出した。

芸術性丸出しの本作、私の趣味にドンピシャでハマり、スクリーンに釘付けになった。音楽も果てしなく素晴らしく、音楽を基に映画を作ったのでは？と思うほど完璧であった。

ベラの心情描写を色や言動といった様々な要素で表している本作であるが、映画の初めから観客に「？」を浮かばせ、そこからの伏線回収、さらに軽快な展開、キャラ設定を理解するよう仕向け、展開を予想させない怒涛の映像の連続であった。ただし芸術面のみで観客を置いていくのではなく、ベラという新人類を使い、女性の弱い立場、男性の醜さをしっかりと伝える。メッセージを受け取る観客、特に女性に対して鼓舞するようなそんな力強い映画であった。

なんだかとんでもないものを見せられたと劇場を出てからもボーッとしてしまうような映画だった。ハマらない人には絶対にハマらないような気もする。エマストーンの怪演には開いた口が塞がらなかった。

現時点で今期最高の一本だと私は思う。