ミミ

哀れなるものたちのミミのレビュー・感想・評価

哀れなるものたち(2023年製作の映画)
4.0
ぜひ「知ったかぶり」の私たち人間に見てほしい教育哲学映像。

ありえないほど綺麗で奇妙な空の色だったり、偏った思考の登場人物だったり、守られた社会で生きていたら見ることもなかったであろう光景が映画には溢れていたけど、心地よかった。

初期のベラが見つけた夢中になれるものは命の終わりや性的欲求による快楽だったけれど、知識を獲得して現実世界に反映させることに貪欲になっていくのはとても模範的な人間のように描かれていたな。彼女とは反対に、世間体や定説に取り憑かれたダンカンのような人々(知ったかぶり)はこの世に沢山いるのだろう。そして気が付かないうちに私もその1人になっているのかもしれない。あんな風にはなりたくないなぁ、って反面教師にさせてもらう。

人間の殆どは水分なら、その水分には高密度な知識が染み込んでいるのだろうな。なんて見終わった後に妄想してみたりして。
あのフリフリの可愛い衣装とっても大好き。


それと見終わった後に数分ほど、人間と動物の違いについて考えてた。
「7つの習慣」って本では人間は他の動物にはない自覚、想像力、良心、自由意志という独特の性質を持っていて、刺激に対して自分の反応を選択する自由を持っているって書いてあった。
”今いる地点を超えたことを想像”できるのが人間で、”ちょっと我慢しよう”ができるのが人間で、だから人間は”私はこうしたいからこうする”ができて動物とは違うのだろう。
と、一つの結論が出た。
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