雪山の絆のミミのネタバレレビュー・内容・結末

知り合いばかりが乗っている小型飛行機が雪山に墜落し、仲間の人肉を食べたりなどしながら72日間、救助まで乗り切る人々の記録

強い人間とは何か、肉体的ではなく精神的な強さ
全てが衝撃的で極寒だ

飛行機が前のめりになり乗客の足がありえない方向に曲がったり、さっきまで一緒にいた妻が雪崩の雪の下敷きになって死んでいたり、人が絶望を目の当たりにする姿を制限なく描いていた。

特に印象的だったのは、人肉を食べるという極限常態下に顕著になった様々な人間性たち。人肉は食べないと硬く信念を持つ主人公が死んでしまうのはリアルを描いていると思ったし、人肉を捌く汚れ仕事をする人は精神的に達観していて「強い」とはこのことなのだと思った。

あとは妹を亡くしたお兄ちゃんが映画のある時点から精神的に達観し、最終的には登場人物の中でもっとも能動的に行動して助けを呼ぶことに成功したことで視聴者に希望を与えていたと思う。
彼が前向きだからこの映画を観終わることができた。