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哀れなるものたちのsroのレビュー・感想・評価

哀れなるものたち(2023年製作の映画)
4.6
ヨルゴス・ランティモス監督作品。

今年度のアカデミー主演女優賞に輝いた作品。

胎児の脳を移植された成人女性というなかなかにぶっ飛んだ設定の主人公をエマ・ストーンが流石の演技力で表現しきっている。
受賞も納得である。

美しいまでの自由への賛歌でもあり、純新無垢な少女のロードムービーでもある。

世界観にどっぷり浸かれる程精巧に作り込まれたセットはどれも美しく、演出やカメラワークも相まって非常に幻想的で、でもどこか悲しさや寂しさも感じることが出来る。

己の身体をどう使うか、それを自分で決定できてるかどうかというフェミニズムにも通じる要素を自然と映画の中に盛り込むことができている。こういうのでいいんだよ。

性的なシーンも数多くあり、独特な表現も多数ある映画なので人は選ぶと思うが個人的には2024年のベストテンには高確率で食い込んでくるであろう作品。
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