すやくまちゃん

シチリア・サマーのすやくまちゃんのネタバレレビュー・内容・結末

シチリア・サマー(2022年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

終盤がとても印象的!
元となった事件を調べずに見た。1人or2人は亡くなるような事件が中盤に起き、反応を通して反差別意識をもりたたせるような話と予想してた。
が、中盤での障害を乗り越え、ニーノとジャンニがお互いを選んで超感動!死者が出る事件ではなかったのかな、と水遊びを経て成長する2人の印象的なカットの美しさを楽しんでいたら最後の銃声……。
なるほどきついなぁ…。
ジャンニが家を飛び出す時のシルエットが1人・人間といった感じで画面から一途な意思を感じてよかった。
ほかもセリフにせず心情を描いているようなところが多く、単純に画面としても美しく、再見したいなと思うシーンがたくさん!

前半は少しだけ間伸びも感じたかな。
まぁアッサリ恋愛関係になるより2人の結びつきをしっかり描いていたのかも。私が事件が起こるのを意識しすぎてたかな。

うさぎを撃つシーンはかかってるよね?マッチョイズムな通過儀礼という印象。
実際の事件からトト犯人説もあがっているんですね…トトからニーノへの意味深な視線のカットが多いのが謎だったので私も支持したい。
名前忘れちゃったけどニーノの親戚?兄弟?のちゃらんぽらんっぽいお兄さんが背中を押してくれたの良かったな!あとラジカセ爆音のおじさんが視線が優しかったのも良い。
ダメ人間に見えて…というギャップの魅力もあるかもしれないが、それよりアウトサイダーは社会的圧力には強いという三すくみみたいな仕組みで真っ当な長所に思えた。
福田村事件でも問題を起こしてた東出の役が一歩引いて中立な意見を出せていたのを思い出した。