千里

ブルーを笑えるその日までの千里のネタバレレビュー・内容・結末

ブルーを笑えるその日まで(2022年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

トレイラーと世間の高評に惹かれて舞台挨拶付きの回を鑑賞。ファンタジカルな作品ではあるのだけど、監督の想いの伝わる良作。

監督ご自身が10代の時に不登校や自殺未遂を経験なさったこと、今の10代の死因の中で自殺が一番多いことから、今の悩みのある10代の方に何か伝えたいとのことで生まれた作品とのこと。監督の「生きてさえいればいつか...」という希望の想いはしっかりと伝わってくる。今悩む10代の人に是非観て欲しい。ベストシーンはラストのアンがアイナを教室から連れ出して逃げるシーン。演出も素晴らしくて涙腺にくる凄く印象に残るシーンだった。

ただ、個人的にはそこまで刺さらず。というのも私個人も10代の時に不登校...とまではいかないが近い感じのことは経験していたし、自殺については30代の最近の方がむしろよく考えてしまうことが多いからで。「生きてさえいればいつか」と思って生きてきたけど、30代中盤になってもいつかはやってこなくて。本作のファンタジカルな部分に対して、"そんなこと起こりっこない"と、自分にとっての"いつか"はいつなんだろうと、思ってしまった。
千里

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