日本だと『アフタヌーン』や『スペリオール』で漫画が連載していそうなお話。フランス・ベルギー制作作品だけど、原作コミックや小説があったりするのかな?
日本でも最近移民生活者との対立が社会問題になりつつあるだけでなく、過去からも業病と言われ差別されたり、出身地差別も未だ根強く残っている。
そういう点からするとスリラーな宣伝だったが、どちらかというとヨーロッパでは結構直裁的な社会派の寓話であり、普遍的な父子の物語であった。
だからスリラー的には拍子抜けなんだけど、日本人が観る寓話としてはケレン味が程よい感じでありますな。映画としての後味も良いですし。
とはいえ、変異していく中で、それまでの人間としての精神がどうなっていくのかをはっきり描かないので、それも込みでとても「漫画」的であります。情報量が手塚治虫の短編くらいというか…