さすらいの旅人

女王陛下の007のさすらいの旅人のレビュー・感想・評価

女王陛下の007(1969年製作の映画)
3.7
大雪原を舞台とする伝説のスキーチェイスは最高だ。所有ブルーレイ盤にて再鑑賞。

外が熱いので頭を冷やすため久しぶりに再鑑賞。
本作は007シリーズの中でも不運の一作だ。
なぜなら、主演のジョージ・レーゼンビーは2代目ボンドを演じる最初で最後の作品になったからだ。その後はショーン・コネリーが再登板となる。
しかし、個人的には初期007作品では愛着のある一編で今でも大好きである。

本作で珍しいのはオープニングのクレジットでオリジナル主題歌が流れないことだ。主題歌のかわりにジョン・バリーによるインストルメント曲が流れる。
しかし、嬉しいことに挿入歌としてルイ・アームストロングの名曲「愛はすべてを越えて」が流れる。何とロマンティックな曲だろう。当然インストルメント曲としても使われ、冬を舞台とする最高の気分になる。

アクションとしては、クリストファー・ノーラン監督が「インセプション」でオマージュした伝説のスキーチェイスシーンが見所だ。暗闇の中、発煙筒の明かりの中で繰り広げられダイナミックなスキーは、ジョン・バリーの主題曲と合体し、最高のシュチュエーションとなる。このシーンはその後のアクション映画に強い影響を与えている。

スペクターの首領は「刑事コジャク」で有名なテリー・サヴァラスが悪党を演じる。ラストのボブスレーアクションはハラドキであった。
あと、ボンドの結婚式のシーンがあるのでお見逃しなく。