るい

普通の人びと:彼らを駆り立てる狂気のるいのレビュー・感想・評価

3.6
これはかなり興味深い
ナチス政権下で普通の人間である彼らが
何故あの時代、
普通に虐殺することができたのだろう
というのを
有名な「ホロコースト」を例に
迫った、1時間のドキュメンタリー
とにかくドイツには占領、支配が必要だった
それに欠かせないのが人員
とにかく、かき集めるわけ
その中にはもちろん国防軍の人間じゃなければ、ナチスの支持者じゃないもの
なんならユダヤ人に恨みを持たない者も
いるわけで職業も様々
やはり彼らはまず
偽りの正義を聞かされていたのだ
ドイツを守る為だとか
その裏を知ることもなく
断片的にざっくりと
やはりなというか
いつの時代もまずこうなんだな🤔
自分達がまず何をやらされるのかすら
知らないって事実にビックリ
本当に数合わせでしか、ないんだな😳
にしてもさらにビックリしたのが
よくドラマや映画でなんかである
きれい事のように
命令に背いて、非武装を選んだ結果
監視みたいな人間に非国民扱いを受けて殺されるっていうようなやつ
やったとしても
殺すような事実は一切なかったという
そもそも命令に背いた人間が1人もいなかったのか?それは分からないが
いや〜ビックリ
まあ人間は色々
知らなかった人間もいれば
共感し自ら志願してそれになる者もいる
とにかく語られる事が悍ましい
やはり収容所は虐殺に効果的なやり方だったという話や
犠牲者の数が増えてく
通称「死者のリスト」がマジで怖すぎる
でもって至近距離で人を殺さなければならない目に遭った者の証言がリアルというか
生々しいというか
精神状態の不安定さなんか計り知れないよなって
飯も食えない
その日は悪夢を見るって
2度目があれば正気になれないと言う人間もいたらしい
普通の人からしたら
人を殺すってやっぱり並大抵のことじゃないんだよ、当たり前だけど
なんか改めて思ったっていうか
それとユダヤ人大量虐殺に関わった兵士の証言
人を殺しすぎて埋める場所が足りなくて心配
人殺しになる自分に怒りを覚える
ユダヤ人は人じゃないと自分に言い聞かした
色々だが
人を殺すことに慣れる
いわゆる順応スピードはやはり早かったという、
殺したことを覚えてるのも最初の数回だけ
あとは慣れだから殺すというよりは
作業だったっていう
これが今考えたら普通に怖い
改めて思う
人間怖いってホラーだけの世界じゃないんだよ
普通の人間でも
時代がこういう慣れを作ってしまったら
知らぬ間に我々も殺人鬼になってしまうかもしれない
そういう怖さを教えてくれた映画だったな
るい

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