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BAD LANDS バッド・ランズのAPACHEのレビュー・感想・評価

BAD LANDS バッド・ランズ(2023年製作の映画)
4.7
【BAD LANDS バッドランズ】感想

109シネマズ名古屋で鑑賞🎞

大阪で特殊詐欺に手を染める姉のネリと弟のジョー。ある夜、思いがけず3億円もの大金を手にしてしまう。それまで金を引き出すだけだった2人に様々な巨悪が迫る一方、大阪府警の特殊詐欺合同特別捜査班も動き始め、狙われることとなる。

特殊詐欺を生業とする姉弟が大阪・西成地区を舞台に繰り広げるクライムサスペンス。

前半は早口の関西弁で聞き取りにくいセリフと展開が目まぐるしく、必死で見入って聞き取っていたら、いつに間にか作品の世界観に入り込んでいて、この映画はセリフを聞き取るような映画ではなくて、必死に見聞きする観客をいつのまにか胡散臭い大阪西成区に連れて行くためのプロセスなんだと気づいた。

そこからは展開のテンポといい、特殊詐欺グループの分業システムを仕組みを再現させたリアル感に圧倒され、詐欺師のネリ役の安藤サクラの頭の回転が速く、自分の行動に迷いが無いところから来る凄みと気迫が半端なくて、初めから最後まで目が離せなかった。

サイコパスな弟ジョー役の山田くん。
可愛らしい顔なので世界観に合わないと思ったけど、チョケている時とスイッチが入った時の緩急が素晴らしく、姉を慕う仕草も子犬のようで最高。

幼い頃からネリのことをよく知る元ヤクザ・曼荼羅役の宇崎竜童。
普段は穏やかで渋いが、たまに理性を失い発狂するあいりん地区に100%いるようなおっちゃん役がピッタリ過ぎで目が離せない。

安藤サクラと宇崎竜童の突出した演技の上手さの印象が強いけど、特殊詐欺グループのボス高城役の生瀬勝久の感情を揺さぶる狡猾な悪、特殊詐欺捜査班の班長役の江口のりこの流暢な関西弁での掛け合い、刑事役の吉原光夫の貫禄、ふれあい荘の住人・教授役の大場泰正の存在感。この二人は【ヘルドッグス】の幹部ヤクザ役で知った時から大ファン‼︎
そして金髪に黒のスーツ、首にタトゥーというインパクト大の林田役サリngROCK。
最後に、ナメたらアカン天童よしみ。

濃厚でバイタリティに満ちたクセの強い演者さんたちの持ち味をフルに活かした原田眞人監督の大阪弁フィルム・ノワール。

久々の映画鑑賞だったので2時間半という上映時間にビビったけど、最初から最後までノンストップで撃ち込まれる大阪弁の嵐に眠気も来ず観れました。

原作読まないとちょっと深くは理解できないと思い、観終わってから原作の【勁草】をAmazonでポチりました。

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