黒川博行小説ファンだが、本作品の原作「勁草」は未読。
黒川小説の超ドライなクライム道中劇や、相手を突き放すような関西弁の応酬が魅力なので、個人的には井筒監督にいつか映像化して欲しい（やはり疫病神シリーズを）と思っていたけれど、原田眞人監督での映像化とはちょっと驚きだった。
主人公を男性→女性に変更したということは、あの追い込みかけてくるイケメン社長のくだりは映画のみのエピソードだったのだろうか？（黒川小説では滅多に出てこない設定なので……（笑））
ただ、関東勢の主演二人の関西弁はほぼ違和感なく、それに原田作品特有の何をしゃべっているのか聞き取りづらい会話テイスト（クライマーズ・ハイの高嶋政宏がその真骨頂っ！）が関西弁にあっていたのか……、黒川小説の乾いた犯罪劇の雰囲気がじゅうぶん伝わってきて嬉しかった！
個人的には悪役の生瀬勝久、府警役の吉原光夫が印象に残った。
府警の面々でのシーンは「捜査会議シーン」好きにとっては緩急があって大満足！たぶん、この会議シーンは配信出たらまた観る。
あとはラストシーン。あれも多分原作にはなさそう？あのラストシーンのかっこよさでスコアは4.0を超えました！
