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マネー・ショート 華麗なる大逆転のkojimaeのネタバレレビュー・内容・結末

4.4

このレビューはネタバレを含みます

2008年のいわゆるリーマン=ショックが起こる少し前、2005年からこの金融危機を予見した(または、ひょんなことから知り得た)男たちが主人公。

金融業界のよくわからない言語が飛び交うが、「この機会にいっぱつ儲けたろ」精神の銀行員や、ウォール街の無責任なやつらに一泡吹かせたい怒れるファンドマネージャー、はたまた業界用語を説明してくれる「マーゴット・ロビー」「セレーナ・ゴメス」が本人役ででてきたりと、キャラクターも入り乱れ、言語が難しいとか言ってる場合じゃない(笑)

注目したいのは、怒れるヘッジファンド・マネージャーを演じたスティーヴ・カレル、彼は住宅バブルの元凶とそれを問題視しない関係者・社会構造に怒っている。

金融危機を予見したからこそ、「CDS(クレジット・デフォルト・スワップ)」という金融取引(映画を2回見た今でも詳しく説明できる自信がない)で大金を儲けることができるかもしれない。だが自分が儲けることができる状況は、即ち金融市場が崩壊し、不幸になる人が増えることを意味する。だとしたら、銀行やウォール街がやっていることと同じではないのか…?

登場人物のなかで彼が一番怒れるキャラで、一番悩めるおじさんでした。そして、彼がもしかしたら観客の気持ちを一番代弁してくれていたのかもしれない。

気軽に観たいなら、この映画の狂言回し的存在で「いっぱつ儲けたろ」精神の銀行員を演じたライアン・ゴズリングのマインドで観ることをおススメ!
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