延々と歩く

絞殺魔の延々と歩くのレビュー・感想・評価

絞殺魔(1968年製作の映画)
3.9
 「ボストン絞殺魔事件」が題材の映画。容疑者・捜査官など実際の名前が使われている。

 一部のシネフィルたちに語り継がれてる作品で、気になって観たけどすごかった。異常性欲を扱ったカルト・ムービーでしょうね。インモラルな色気がただよい画面が分割される演出など、ブライアン・デ・パルマが強く影響されているのも分かる。

 スゲエ映画なのは認めつつ、前半の捜査シーンが長い。30分くらいでよかったと思う。今ほど情報メディアが発達してなかった時代はこの細かさが売りになったのかな。ボストンの奇人・変人博覧会という趣。スタイルの良い女性捜査官のくだりは好きだった。

 犯人に対する冤罪説もあるようだが、とはいえウィキなどで調べるとかなりアレな人物である。劇中は己の異常性に葛藤するマイホームパパって感じ。でも本物はもっとあからさまに変だったんじゃないの。まあそういう風に演じると観客の感情移入が出来ないと判断されたのか。
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