・ジャンル
ダークファンタジー/オカルトホラー
・あらすじ
メキシコのある一家が暮らすアパート
そこでは何故か子供達にのみ謎の病気が蔓延していた
幸い一家の娘達は罹患せずにいたがそれとは別に妹ルナは病魔に冒されていた
症状は日々進行し発作の頻度が増す中、医師は入院を勧めるが母レベッカは違う選択肢を取る
母ホセファの暮らす故郷の村ラスアニマスでの療養である
その地は電波も通っておらず村人も僅か
初めて会う祖母は口が悪く厳格な女性だった
現代っ子の姉ナラはそんな環境に苛立ちを感じ、妹が可愛くない訳ではないが兼ねてからの子守り扱いにも辟易
そこに追い討ちを掛ける様に両親はルナの治療法を探す為と言って祖母宅を後にしてしまう
以降、ホセファのナラへの扱いはより苛烈な物となり奇行が目立ち始める
徐々にナラは村に伝わる伝説上の魔女の正体がホセファなのではないかと疑い始めるが…
・感想
病弱な妹の子守りを任された姉が療養先の祖母宅で魔女の脅威に飲み込まれていく様を描いたダークファンタジー系ホラー
タイトルであるEvil Eye(邪視)は悪意を持って相手を睨みつける事で対象者に呪いを掛ける魔力を意味する民間伝承の1つとの事
日本では昨年の話題作だったので鑑賞
パケ写からしてエクソシズムや悪魔崇拝系のホラー、あるいは「ヴィジット」の様な作品かと思いきや寓話的なダークファンタジー色が強く拍子抜けした
悪役である魔女、ホセファの皮を脱いだ時の姿や夜な夜な孫のルナを吸血する様、神話上の存在という“バッカ”のビジュアルなどは悪くなかったけど話はありがち
黒魔術という題材自体がベタなのに裏切りの展開もろくに無いので正直つまらなかったかな…
結末と伝説の繋ぎ方はベタながら悪くないんだけど逆にそこだけ考えて急拵えで構築した様な感じが否めないというか…
“バッカ”を使った儀式の業が本作の軸となる恐怖の本質
しかしそれが露わになるのは終盤になってから
その上、使用人のペドロとアビゲイルが何故ああなったのかもいまいち良く分からないし…
何か全体的に雑なんだよなぁ
そもそもダークファンタジーがあまり好きではないから余計に楽しめなかったというのはある
それでもせめて「パンズ・ラビリンス」の様に視覚的な気持ち悪さをもっと詰め込んでくれていたらまだ楽しめたと思う
まぁ時間潰しにはなるかなくらいの作品ですね…
理解しきれてない部分があるからかもしれないけど