ころん

モダンかアナーキーのころんのネタバレレビュー・内容・結末

モダンかアナーキー(2023年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

村上虹郎演じる新垣の佇まいと視線が最高すぎる
ほとんどセリフはなく、画面に映る時間も他の登場人物達と比べると少なめ
そんな新垣が転落死したことがきっかけで物語が始まるようなあらすじだけど、まさかあんな終わり方するなんて思ってないよ、この気持ちをどうすればいいのかわからなくなって持て余してる

歩道橋の上でフジと並んで座る新垣も、スケートボードで殴られた後にニット帽を脱いで警棒を渡す新垣も、欄干に腰かけてあいつ気がおかしいよと言う新垣も、もう一度飛び降りた新垣も、すべてが美しかった

この作品を語るにおいてコウの存在、コウと新垣の関係性や対比は避けられないと思うけど、ラストの新垣にすべてもってかれてしまった

個人的に青い春という映画が大好きで、色々思い出して比べちゃったりしたんだけど、でもモダンかアナーキーで死を選ぶのは新垣なんだよな
スケボーとドキュメンタリー映画という点では行き止まりの世界に生まれてを思い出したり
閉塞感に押しつぶされそうになっても、君たちには未来があるよ、希望に満ち溢れているかはわからないけど自分から捨てないかぎり未来はある、でも当事者である18才の少年少女たちには明日すら見えないんだろうな

MacBookが壁に突き刺さるのはお見事としか言えない、あんなきれいに突き刺さるのすごくない?
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