うーん。つまらん。
こんな金かかってそうなのに、つまらんってどういうことだってばよ。
大きなマイナスはないが、大きな加点も無いという悲しいパターン。
これならゴジラマイナスワンの方がまだ話す甲斐があるというもの。
(視覚効果賞対抗馬ということで)
アメリカ映画にも関わらず、アメリカを間違った存在として描いているところは評価。
ニューアジアがベトナム風なところにも批判精神が伺えて、AIを愛してる人々が日本ルーツっぽいところも、アトムやロボの国だもんねというところが伺えて嫌いじゃない。
AIとの共存は多様性を重ねた良いテーマだし、子役も理知的な瞳でよかったし、基本設定は面白そうなのになぁ。
以下ネタバレ
話のすべては意外性なく想定の範囲内で進む。
クリエイターは誰なのか?どんな人物なのか?という始まりの期待がどんどん収縮し、まるで満足感につながらない。
登場人物が少なすぎる中で、結局は妻がその人であり、しかも二代目という中途半端さ。
どうせなら一代目の天才を見せてくれよ!
彼女が生きてた?ざんねーん植物状態でした!と言われても、
そこまで思い入れを持ててないので、あそうなの?状態。
たとえば、妻が天才的な科学者でクリエイターで史上最強の敵だった!という前フリの後で、ところがどっこいこんな姿に……だったらまだ驚けたし悲しめたが、
もともと死んでるのか生きてるのかわからず、強そうにも見えなかったからなぁ。
肝心のアルフィーとの物語も弱い。
お前らいつそんなに関係を育んだの?と思いきや、はじめから主人公を愛するようにプログラムされてたんだってよ。ええ?それでいいの?(もしかしたらあれは比喩で、「人を愛するように作った」という意味合いだったのかもしれないが、それでも)
主人公は何の疑いもなくあっさりとアルフィーを受け入れる。葛藤ゼロ。物語ゼロ。
「そんな感情は偽物だ!所詮ロボットだ!」
と反発しつつもほだされて、最後はAIを守るために戦う……せめてそれくらいのことはやってほしかった。アメリカ人はAIをただのマシンだと思ってるという前提なんだから。
ストーリーとしてもアルフィーのチート能力に頼りまくって進んでいくので見どころがない。彼らを追う女兵士も今ひとつ面白くない。
古今東西、もっと面白いSFはいくらでもある。これ見るならher見たほうがいいよ。
それにしても、2023年の作品でも、変な日本語がたくさん出てきてしまうもんだな。日本語わかる人、一人くらいいそうなもんなのに。そこには金をかけないんだなぁ。
しったかぶりのスタッフを雇ってしまった結果なのだろうか?