Jimmy

パッチギ!のJimmyのレビュー・感想・評価

パッチギ!(2004年製作の映画)
3.8
1968年の京都を舞台にした井筒監督の傑作。

この映画の設定が1968年京都であることを、冒頭の「ビートルズ風のマッシュルームカット」、「映画『猿の惑星』の看板」、「マジソンスクエアガーデン・バッグ(懐かしい)」などで表現している。

物語は、日本人と朝鮮人どうしの乱闘で、バスを倒したり、ボーリング場での喧嘩などを描いたりしながら、ある日本人学生=松山(塩谷瞬)と朝鮮人学校=女生徒キョンジャ(沢尻エリカ)との心のつながりも描いたりしながら、進んでいく。
ここで、上手いのは、「イムジン河~」の曲を通じて、日本人と朝鮮人の対立、そして恋を描写していく手法の素晴らしさである。

クライマックスは、二重/三重のドラマが重なっていく盛り上がりを見せる。

一見すると青春映画だが、奥深い人間ドラマであった。
Jimmy

Jimmy