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パッチギ!のmireiitoのレビュー・感想・評価

パッチギ!(2004年製作の映画)
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パッチギ!
井筒和幸 監督
2005年
キネマ旬報ベストテン1位
毎日映画コンクール最優秀作品賞
ブルーリボン賞

井筒和幸監督は奈良県の高校に通っている時に、当時の学園紛争を題材にした『俺たちに明日はない』を、8ミリ映画で製作した。高校卒業の1971年には16ミリ映画『戦争を知らないガキ』を共同制作した。その後就職し一度は映画から離れていたが、深作監督の『仁義なき戦い』に影響され、1975年に「新映倶楽部」を、設立。それから映画を作り続け、各映画賞を総なめにする高い評価を受けた。

これを調べてみただけで、井筒和幸監督は男の喧嘩ものの映画がとても好きなんだろうなと思いました。高校生で映画をつくるなんてすごいと思ったし、同世代の映画を作るということは実体験とかいろいろ好きで感じるものがあるんだろうなと想像しました。一度は映画業界とは全然違うところに就職してもやっぱり映画が好きだ、撮りたいと、監督に転身することは大きな決断だったと思います。その決断をしたからこそ各映画賞を総なめにするくらいの映画を作り続けられているのだと感じました。
そして、井筒和幸監督がいろいろ大変だったことも知りました。1991年の『東方見解録』。背負ってきたものがたくさんあるんだろうなと思いました。悲しい過去によって、いまも続く人種差別にはむかわなきゃいけない立場になってしまった井筒監督が作る作品を、偏見などから見ないという人もいるなかで、高評価の作品を作ることができたは実力だと思います。
主人公がギターを演奏するシーン、朝鮮人の叔父がお葬式で日本人に対して知らないだろというセリフ、そして何より棺桶が入らなくて玄関を壊すシーン、とても感動しました。人種差別の問題はとても心に刺さりました。喧嘩のシーンは怖いけど、偏見などなしで私は普通にこの映画すきです。
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