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赤と白とロイヤルブルーのmiumiuのレビュー・感想・評価

赤と白とロイヤルブルー(2023年製作の映画)
4.2
原作小説は未読。
ヘンリー役のニコラス・ガリツィンが好きなので楽しみにしていたアマプラオリジナル作品。
配信スタート後すぐに、さっそく鑑賞。

英国の王子ヘンリーとアメリカ合衆国大統領の息子アレックス。
最初はツンツンいがみ合っていた2人が、お互いを知るうちに意気投合。
本気の恋に発展するも、それぞれの国で重要な地位にある2人の恋は果たして叶うのか? な、ロマンティック・コメディ。

クィアロマンスを描いた作品ながら、正統派のロマンティックコメディの文脈で作られているのが素晴らしい。
「これは『ブリジット・ジョーンズの日記』か?」
と見まごうほどの分かりやすいロマコメ。
ただしヘンリーとアレックスの恋に立ちはだかるのはライバルの存在ではなく、2人の生まれや、国を背負った立場。
本来ならもっと重い展開や悲劇になるであろうところを、理解ある大人の存在や2人の純粋な恋心で押し切るところが爽快で、ハッピーで優しい展開には泣いてしまった。
ファンタジーだなあ… とは思うけれど、ハッピーなクィアロマンスもの、増えてほしいよね。
主演2人以外のキャラクターも、アメリカ合衆国大統領役でアレックスの母役ユマ・サーマンはじめ、良いキャラクター&俳優揃い。

今作、クィア当事者の方が見てもポジティブでハッピーな展開に励まされるだろうし、主演2人が美形かつ惜しげもなくラブシーンを披露してくれるから、いわゆるBL好きの人の萌え要素も満たしてくれそう。
そのあたり、バランス感覚が上手い。
ただ原作の展開やキャラクターを結構カットしているらしいから、願わくば2時間の映画ではなくドラマでじっくり観たかったな! と思った。
短いぶんどうしても「都合良すぎでは?(コメディだから許すけど…)」なシーンがあるので、そこはもったいないと思った。
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