教祖ちゃん

見えざる手のある風景の教祖ちゃんのネタバレレビュー・内容・結末

見えざる手のある風景(2023年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

宇宙人による占領下で、主人公の恋、諦念、苛立ち等を経験して成長する心をメランコリックに描いた不思議な感触の映画。
宇宙人による支配を建前では前向きに捉えており、宇宙人も表向きでは支配よりも共生という形で暮らしているが、実際人間たちは強い不満を抱え、宇宙人たちも人間を下に見ている。前半はビジネス恋愛をするアダムとクロエが主体で、育ちも人種も考え方も違う中で何とか折り合いをつけてうまくやっていこうとする姿が描かれている。しかし両家庭はギスギスし、もどかしくうまくいかない歯がゆい気分になる。後半は宇宙人と主人公が親子になってしまうが、お互い全く分かり合えない。また宇宙人に主人公の絵を認めてもらったと思いきや、結局喜べない結果でまた落胆して家に帰ってきて。そしてその度に絵を描いて乗り越えて。結局私たちは迷いながらも自分なりの落とし所をつけて進むしかないんだなって思うような映画だった
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