超空間コベ

プリシラの超空間コベのレビュー・感想・評価

プリシラ(2023年製作の映画)
4.0
本作の鑑賞動機は、ただひとつ。
“たったひとつだけ”だった。
それは……


―――マイク・ストーン!!☆


そう!
エヴァン・アニゼットが演じるという、彼の描写だ。
マイク・ストーンが、如何なるテクニックを駆使して、
エルヴィス・プレスリーの妻、プリシラを寝取ったか…?
注視すべきは、ただその一点“のみ”であった。

「マイク・ストーンって、誰?」
…などと、万死に値しよう痴愚の極みを発する
バチ当たりな輩は、まさか存在すまいな…??


ブルース・リーやチャック・ノリスらとも交友があり、
数々のタイトルを制してきた、カラテ界のレジェンド。
言わずと知れた、あの『燃えよNINJA』原作者だッ!!

『燃えよNINJA』のジャケに写ってる赤忍者がマイク。
しかし、当作を御覧になった方なら…
「そんな目立った活躍を見せた赤忍者、居たっけ?」
となるだろう。
そう。彼は務めるはずだった主役を降り、代役となった
フランコ・ネロのスタントに回ったのだ。

『プリシラ』劇中、シーラに平安四段を指南した
アフロヘアの男など、気にも留めなかったという
御方も多かったろう。
アレは『燃えよドラゴン』のジム・ケリーじゃないぞ?(笑)


ブルース・リーが、道場生だったリンダを口説くため
指導中に寝技へと持ち込んだ…というのは良く聞く話。
時に、女性を墜とす最強ツールとなり得る格闘技。
先述の鑑賞動機となる注目点に対し、説得力のある
描写が期待されるワケだが…。

そう、“濃厚・濃密な性描写”である。☆
恋の忍術・スキトキメキトキスってヤツだ。
山田風太郎原作『くノ一忍法帖』シリーズ張りの
克明な性描写を我々の眼前に叩き付ける以外、
本作に対しての納得、賞賛を得るのは著しく困難だろう。
…いや、下手をすると“評価にすら値しない”といった
事態をも想定しなければならない。


―――何ィ?区分は“PG12”だとぉ!?
う~む…まぁ、淡泊な作風がウリのソフィア監督に
それを期待するのが、そもそもの間違いか。

つまり、我々ユーザー自身の手で、この辺りを
“補完”していく事が必須である、というワケだ。


俺達の、マイク・ストーン。
暴露本オファーを断ったという漢気エピソードもあるとか。

我々が為すべきは、ただひとつ。
”マイク・ストーンを知る事”だ。
彼の残した、偉大な功績を全力で讃える事だ。
それ“のみ”が、本作『プリシラ』の解釈を補完できる
唯一絶対の手段であり、
それなくして、『プリシラ』を“観た様な気分になる”など
断じてあってはならない事なのだ…!


そこで、本作鑑賞に当たっての必須課題図書として、
以下の2作品を挙げておきたい。

最強の敵として主人公と熾烈なる忍者戦を繰り広げた
『アメリカン忍者2/殺人レプリカント』(1987)!!
そして、何と言っても主演作の
『殺人特攻戦車タイガー・シャーク』(1987)!!

この2本と『プリシラ』は、決してバラ売りの許されない
”三部作”であると認識頂きたい。


―――今一度、告ぐ!
『アメリカン忍者2』を観ろッ!
『殺人特攻戦車タイガー・シャーク』を観ろッ!!
そして、俺達のマイク・ストーンを全力で讃えるのだ…!

全ての話は、それからだッッ!!☆



(↓本編に関しての感想はコメ欄)
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