韓国映画ぽさはありながらも、観た後は不思議とじんわり心に暖かさの残る良い作品
ひたすらにピュアな2人のラブストーリー
前科三犯持ちの青年と脳性麻痺の女性（しかも彼女の家族も障害や彼女への理解がないため救いがない…）の恋愛と、やや複雑で難解になりそうな設定
だけれど、鑑賞後に感じたことはただただ2人の恋愛はシンプルな純真そのもので、
2人のデートをみていても、世の中のどの普通のカップルにもあることをしているし、
当人同士にしかわからないことも当然あるよねって
家族の集まりの食事に、彼女を連れていくというのも、真夜中に木に登り、枝を切り落とすのも、青年のやっていることは、ただただ彼女への単純な愛からの動機。だけれど、していることが周りからは異常にみえて非難を受けたり、警察沙汰になってしまう、、
そうじゃないんだよ、でも青年も悪気はなく彼女への愛情からしていることだから、、ってやるせなくなるシーンが多い。
あとは個人的に印象に残ったのは、深い意図はないのかもしれないけれど、隣に住む夫婦がコンジュの部屋でセックスするという時に、コンジュが自らドアを閉めて口紅を塗ろうとしていたシーン。皮肉めいているなと感じた。
あとコンジュは、自分を強姦しようとした青年と恋に落ちる訳だけど、それって自分のことを性の対象としてみていた、という意識がもしかしたら彼女の中で大きかったのでは？と勝手に推測。実際にベッドに入る前、コンジュはジョンドゥに、強姦しようとする前に可愛い顔をしているなっていう口説き文句？も覚えていて、それで誘ってるから、、
青年の崩れた倫理観が、彼女を救っているというのもひしひしと感じて…ぐっ
観た後、心にずしんと確実に何かが残る映画。
たまに思い出しては、あの二人の幸せを祈ってしまう、、
