Kenta69

月のKenta69のネタバレレビュー・内容・結末

(2023年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

去年の邦画ナンバーワンて意見の人も居た『月』見逃してたので早稲田松竹で観てきたよ!なんと『福田村事件』と2本立てという、差別モノ社会派映画繋がり。

『福田村事件』のようなポップさやエロさは無しで、ひたすらシリアスで重い感じの作品だけど見応えあるし、介護や人権、優生思想、才能、等について色々突きつけられて考えさせられる素晴らしい作品でした。

「私の目標は重度障害者の方が家庭内での生活、及び社会的活動が極めて困難な場合、保護者の同意を得て安楽死できる世界です」という衆院議長公邸を訪れ、重度障害者470人を殺害するとの内容の手紙を衆議院議員宛に送った後、相模原施設「津久井やまゆり園」の入所者19人殺害した事件をベースにした作品で、犯人役の磯村勇斗、同僚役の二階堂ふみ、宮沢りえ、その夫役のオダギリジョーの主演四人は、このタブーをモチーフにした映画に出る事によって広告の仕事が無くなっても良いと言う覚悟で出演したそうな。実際、製作と配給を担当するはずだったKADOKAWAが途中で撤退、スターサンズが配給してくれる事でなんとか公開にこぎつけた作品。 https://bunshun.jp/articles/-/67417?page=2

※ここからネタバレ
宮沢りえ演じる、今では小説を書けなくなった元ベストセラー作家が森の奥の障害者介護施設で働きだすとこから始まります。彼女は以前オダギリジョー演じる夫との間に障害を持っていた為3歳迄一度も口もきけないまま死んでしまった子供が居た事と、現在の年齢が40歳を越えている事から、新たに妊娠した子供をメンタルが弱いと思う夫に相談する前に堕胎する希望を伝え、親友の医師から出生前診断を受けて結果を知ってから考えるように諭されます。因みに出生前診断で障害を持った子供が生まれる可能性が高いとわかった親達の96%が堕胎を選ぶそうです。
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