現代版「フランケンシュタイン」をフェミニスト的に描いたもので、母親と子供という視点を前面に出している所が面白い。
マッドサイエンティストも女医という女性による女性の映画となっているが、古典である「フランケンシュタイン」のテーマを上回ることはできなかったのが残念。
それにエンタメとしてはオチをつけてほしかったところ。
あまりにほおり投げた終わり方で、実際この後どうなったかの方がメインストーリーとなりそうな所でバッサリと終っている。
次にどうなるかというストーリー展開は上手く、最後まで飽きさせることはないが、主演二人の女性の描き方が中途半端でもったいない。
「マッド」サイエンティストなので、もう一癖欲しかったところだし、母親の狂気ももうワンランクいっちゃっても良かったと思う。
そして今作ではモンスターの苦悩は一切なく、2人の女性の行動がメインとなっているので、そこも弱いところか。
深さが足りないのが最大のマイナス。
トータルとしては古典映画の勝ちかな。
でも雰囲気は楽しめるので、観て損はない作品。
余談。
それって、マッドサイエンティストなのかなぁ~・・・・
って思えてしまうのだが。
極端な話、蘇生させたってだけで、その方法があまり合法的ではなかっただけで、「マッド」ではない気がするのだが。笑
蘇生術の延長線上にあるぐらいの実験なので、それによる「恐怖」などは皆無。
フランケンシュタインのモンスターは切り貼りであるところが重要で、だからモンスターとなりえたと思う。
今作での「恐怖」の無さは結局「帰ってきた酔っ払い」的なコミカルさを持っているのが原因だろう。笑
って言うか、今の人は知らないだろうな~
♪ オラはタヒんじまっただ~