ツジエイジ

アントニオ猪木をさがしてのツジエイジのレビュー・感想・評価

アントニオ猪木をさがして(2023年製作の映画)
3.5
劇場公開時に賛否両論あり過ぎたので、「どうかな」と思いつつも見放題になったので失敗覚悟で見てみた。

個人的には普通に楽しく見ることができた。

否定的なコメントを読んでいると、否定派の人々は昭和時代の猪木信者の人が多く見えた。そういう人たちにはこの映画は楽しめないだろう。

何故なら、これはアントニオ猪木を探す(追いかける)人々の映画であり、アントニオ猪木本人の映画ではないからだ。

自分のイメージする猪木像と登場人物のイメージする猪木像が少しでも乖離していた場合、昭和世代特有の拒否反応(多様性を認めない)が出てしまい、映画を否定的に見てしまうという作用が起きてしまう。

ただ、時代にあわせてプロレスファンもアップデートしていかないとプロレス文化も衰退の一途を辿るだけなので、昭和世代の猪木信者の方々には脳みそをアップデートするかさっさと退場していただき今後一切プロレスの「プ」の字も口にしないでいただきたい。

作中で海野翔太が「正直、自分は猪木の事をよく知らない」という旨の発言をするシーンがあるが、まさにそれが時代の流れだと思う。

そんな海野翔太も、これからの令和の時代に自分なりのアントニオ猪木を探していくのだろう。

回りくどくなってしまったが、アントニオ猪木という人物をたいして知らない人はこの映画をきっかけに自分なりの「アントニオ猪木をさがして」いただきたいし、プロレス玄人の方々は「この人はこんなアントニオ猪木を見つけたんだな」と多様性を認める広い心で見てほしい。

追記:これまた賛否両論あるドラマパートについて、正直内容的に不要ではないかと自分も思ったが、「パパはわるものチャンピオン」に続き俳優・田口隆祐が見れたのでそれはそれで良かった。笑