ほかげ「火影」。貧しく荒れた雑多な中でちらほらと仄かな灯に集まるのはやはり人。
戦後の闇市の彼方此方でそういった光景がいつまで続くのかという一種の被害妄想的な思いに駆られる。そんな瓦礫や廃墟の雑多な環境で女性や子ども、老人たちも生きていかなければならない。戦後とはいうものの爆弾が落ちてこないだけで、もしかすると戦中よりも貧し今思いをしたのかもしれない。そういったやるせない世を、何とも言えない顔立ちの子供が関わりを持とうと近付いてくる。帰還兵の様に疲れ切った燻んだ瞳とは程遠いが、澄み切っているのかと言われればそうでもない。何やら体は小さいが背後に大きなものを背負った命の塊のようだ。誰かが言う、そんな眼👁️で見るなと。この物語の視線となる塚尾桜雅氏が新人ながら、目を背けたくなるモノ・コト・ヒトにぶつかる。
趣里さんのSEXシーンもエロではなく煽情的な高ぶりが文学的にも見える。個々人の抱える問題や思いは「怒り」にも似ている。そういえばあの作品にも森山氏が出てましたね。
戦後のごった返しの中、小さな体のその目に映ったものとは。。
自分でもいっぱいいっぱいで回復量が足らない。子どもなら尚のことだろう。
あなたならどう見るか、見られたいのか。
