Kaji

僕と幽霊が家族になった件のKajiのネタバレレビュー・内容・結末

僕と幽霊が家族になった件(2023年製作の映画)
3.3

このレビューはネタバレを含みます

クィアベンディングにならないようにするには当事者への敬意をどう表すかに掛かってるし、コメディに振り、主人公がホモフォビアという設定でも柔らかい印象で最後まで飽きなかったので、演出技巧派監督かも知れない。

ホモフォビア刑事が赤い封筒を拾ったことで、亡くなった青年と冥婚をさせられ、、から展開が速い速い。
幽霊のマオ君の死の真相、冥婚ライフに引っ張られる刑事ミンハンのお仕事、、、

BL的ルックも確信犯で、起は全力回転で主演二人のドタバタで引っ張りつつ、承は冥婚ライフで少しずつ変わる差別心、転は同性婚ができても恋愛のシビアな部分が十把一絡げには解決できるわけではないこと、コミュニケーションは属性(生死も)超えられること、心理的なハードルが溶ける時を全力コメディにほろ苦さも入れつつ。
結では家族像を見つめ直すという、スマートな詰め合わせ。


マオマオに生前あった心の壁や願望とミンハンの心境の変化が言ってもらいたかった言葉で繋がるシンプルなラストシークエンスは温もりがありました。
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