黎音ーRain

ナポレオンの黎音ーRainのネタバレレビュー・内容・結末

ナポレオン(2023年製作の映画)
2.0

このレビューはネタバレを含みます

教科書にも載るほど歴史的な人物の話を見に来たつもりだったけど、
ナポレオンも結局ただの人間だったんだなってのか1番の感想かな

初っ端からギロチン&晒し首とド派手だったし、軍人の話だからと覚悟はしていたけど、
戦のシーンは血みどろというか、マジで人がゴミのようで人間って愚かで恐ろしいなと強く感じた
今この時も世界のどこかであのような光景が続いていると思うと、ホント自分は平和ボケしてるよなと感じると共に幸せ者だと感謝した

4DXで見たのでアクションシーンはド派手で見応えはあったが、兵が瓦礫のように簡単に死体になる事への恐怖心が勝った
というか、4DXじゃなかったら自分は途中離脱してたかもしれない
上映時間長いし、感情が盛り上がるようなシーンがなくて(この時代の彼らの生き方は個人的に理解が追いつかなくて途中から無になってたからだと思うが…)、作品の脚本としての魅力を自分は見いだせなかった
役者の演技力や映像は素晴らしかったと思う

歴史をそれほど勉強した訳じゃないし
ナポレオンの国籍さえ知らなかったけど(苦笑)
なんというか、色んなことに対して執着心が強い、戦力自慢のガキ大将(とある漫画の引用)というような印象
女性に対してもそうだし、祖国に対してもそう
高い位の男が色々なことに固執してその為に周囲が色々な意味で傷つけられる
今の戦のない日本で平和ボケしている自分から見ると、理解できないことばかりで新たな世界を常にみている気分だった

俳優陣の演技力はホントに素晴らしくて
その役を完璧に演じきっていると思う
しかし作中の人物全てに嫌悪感というか不快感が強くて、1本の作品で推しキャラが一人もいないという初めての経験をした
ナポレオンもジョゼフィーヌもその周りも
自分からすると生き方が異次元すぎて
すげぇなこの人達と完全に感情皆無

唯一共感出来たシーンは
不妊が理由で離婚となった時の2人の悲しみくらい
でもどちらにも同情とかはなかったけど…
ナポレオンは若い後妻を世継ぎのために巻き込み、その癖に離婚した前妻に結局未練タラタラな上に後妻が産んだ子供を不妊の彼女に会わせるし(自己満すぎる、嫌がらせかよ)、ってか指示とはいえ不妊理由調べるために若い女性孕ませたし(その後の女性と赤子に触れないのが何気に怖かった)
映画の最後に出てきた彼の戦いでの戦死者数以外にも、彼の人生の犠牲になった人が多すぎる
ジョゼフィーヌは最初に浮気した時点で個人的に興ざめしてたせいか、彼への愛情なのか地位への執着なのか途中全然わかんなかった
ま、後半は一応愛情だったんだなってわかってきたけど…
本当、生まれた環境が違うだけでここまで異次元の人生や思考になるのは凄いと改めて実感

後半の部分は、過去の栄光にすがりついた今で言う老害的な感じに見えて改めて彼もただの人間だなと感じた
上の人の愚かさに巻き込まれた兵たちには深く同情する

とにかく言えるのはこの作品で色々な世界や生き方を知ることはできたけど、内容は楽しめなかった
この作品がどこまで事実に近いのかは分からないけど、作品としては自分には合わなかったみたい
黎音ーRain

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