ワンダフルデイズモーニング

わるい仲間 4Kデジタルリマスター版のワンダフルデイズモーニングのレビュー・感想・評価

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 ところで、もし自分がまったく同じ話を思いついてまったく同じシナリオを書き、しかし現代日本で撮るということになったら主人公の二人組には霜降り明星のお二人をキャスティングするね。

 序盤、会話シーンで二人の人物のバストショットをパン振りして都度話者が映るようにしたカットがあり、A→Bと被写体が映された後に、パンではなくカッティングによってAのバストショットに戻る(そしてまたBへパンする)というのがあり、最初のAを映したショットと次のAを映したショットがほぼおんなじ画だったのだが、えっどうやって撮っているんだ!?と昂奮した。
 このシーンにはひとまとまりの継続する時間表現における方法、①長回しによる時間の持続と②カッティングによる画面の分断、その両方がつばせりあっている。覇権をめぐって闘っている。そのように感じた。
 もしかすると実際やってみたらどうということもなく、だから特別なことが起こされているわけではないのかもしれないが、私は非常に昂奮した。ということはあんまり既視感がなかったということで、ということは意外とやられていないのかもしれない。同じようなのがカフェのシーンにもあった。