ワンダフルデイズモーニング

ぼくの小さな恋人たち 4Kデジタルリマスター版のワンダフルデイズモーニングのレビュー・感想・評価

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どーてーだから勇気を出しても極端に痴漢みたいなことしかできない、そういう自分を女の子に受け入れてもらえない。
だとか、
子供のままでいさせてもらえないけれど、大人じゃないから舐められて働いても働いても認めてもらえない。
だとか、の哀しみももちろんあるのだろうが、もっとも哀しいのはどーてーとか子供のままに社会に放り出されているっていう自分に対して、自分自身がもっとも「ま、そりゃあそうだよね……」という自覚を持っていて、それが卑下ではなくて疎外──自分自身による自分自身への疎外になっているところ。のように感じる。あまりにもキツい。あまりにもキツい。
あらゆる風景の中でロングショットでポツンと立ち止まる彼。
キスするより横たわる君をただ見ていたい。わかるよ……そういうのわかると思う。女の子に触れるまでが一番ドキドキして楽しくて、じっさい触ってみたらドキドキしながらも奥底で強烈に居心地悪くなったりいたたまれなくなったり、するよね。そういうの、誰しも多かれ少なかれあるよ。みんな言わないだけだ。

目を瞑ったら世界で二人きりみたいだ。
それは、美しく感じることではあるが、言い換えれば「どうしたらいいかわかんなくて気まず」ってことでもある。