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ジョー・ブラックをよろしくのyayuyoのレビュー・感想・評価

3.5
若き日のプラピと、怖くないアンソニー・ホプキンス出演作。(どうしてもレクター博士のイメージがね)

寿命が近づいている大企業の社長ウィリアム・パリッシュと、
人間界に興味を持ち案内してほしいと頼む死神ジョー・ブラック、
というファンタジーな作品ながら、生と死をテーマにしたシリアスな展開。
(冒頭のあのシーンはギャグ漫画かと思ったけど。笑)

死に直面し、生と向き合う実直な姿には心打たれた。
ウィリアムが愛や人生について語る姿には、彼がいかに濃密な人生を送ってきたのかが表れていて、一つ一つに重み、深みを感じられる。
寿命が尽きようとしている時に口にした
「去りがたい、それが人生だ」
って…かっこよすぎる。
セリフもいいんだけど、アンソニー・ホプキンスの演技がさりげなくも説得力があって、さすが名優だなぁと。
私も稲妻に打たれたよ。

また、ウィリアムの娘スーザンとジョーの恋愛模様も見所。
死神という悠久の時を過ごす彼が人間に触れて思いやり、優しさを知る。
スーザンの言葉でジョーが色々と悟り、彼女を想って苦渋の決断を下した事には
ラストの美しい情景も相まって切ない気持ちでいっぱいになった。

正直後から考えると、色々矛盾があるというか詰めが甘い部分が多々あるんだけど、
愛とはなにか、人生とはなにかを問いかける良作でした。

プラピをイケメンだと思った事がなかったけど、ジョーを見てたら意味がわかりました、色気が溢れまくってます。
今までただのエドウィンおじさんだと思ってましたごめんなさい。
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