母の愛と娘の狂気で紡ぐ新感覚ホラー。
母親は失明、娘は母親の起こした事故により全身麻痺。
母は怪しげなネット記事で見つけたカメラ付きコンタクトレンズで視力を取り戻すものの、娘は絶望のあまり死にたくなる。
そこで母は娘と視覚をリンクさせ、娘の意のままに動く人形になることを決める。
母と娘、二人で足りない部分を補い合って1人として生きていくというアイデアがまず斬新だった。
そして、コンタクトを作った怪しげな博士とその息子の秘密が主人公親子との対比になってるのもまた面白かった!
ホラーらしいけど、どちらかというとサスペンス的要素が強かった。
登場人物全員どこか変で、ちょっと暗めな映像と相まって終始不気味な印象を受けた。
抱き合ってるシーンがそのままチェロの演奏姿勢に似てるのは目からウロコだし、何より寝首をかくってここから来てるんじゃないかってくらい、描写としてはピッタリだった。
母の愛って書いたけど、これは贖罪の意味合いが強いような気もして、それでも娘のために体を捧げる母親も相当狂ってる気がした。