このレビューはネタバレを含みます
最後がとても良い
プロポーズされたことはとても嬉しいのに、戸籍がないから手続きができないしそれを伝えるのは怖くて、だから本当のことを言えないまま逃げ出してしまったのかな
自分を偽って高校生まで過ごし、ついに自分が分からなくなってしまって、悲しかった
自分を偽ることは自分を殺すことと似ている気がする
「うちは味噌汁かな。夕方になったら匂いするやん。どこかの家の、幸せそうな匂い。憧れの匂い。」
「毎日眠る前に一緒に一つの布団に潜り込んで。そこには長谷川くんの匂いがあって。
朝起きた時に寝顔があるのを見て安心する。
そういうことを"好き"って言うんやとしたら、うちはちゃんと人のこと好きでいられたんかな」